犬 犬のしつけ 子犬のしつけ方

犬 しつけ

子犬のしつけについて

犬のしつけは最初が肝心

これから子犬をしつけ、どうふるまうべきかを教え、導こうというわけです。その際、犬の感情、感性、極端にいえば犬そのものをつくり上げるのだ、などと思ってはいけません。そうです。犬は自分の個性を持ち、それを表現しようとするのです。そこであなたのなすべきことは、役に立つ社会性を身につけさせることです。
あなたがしつけるのはあなた自身ではなく、人間の子供でもありません。それは生まれながらの本能、固有の社会性、感性を持った犬というものなのです。ですから、うまくしつけるためには最低限の知識が必要です。
それは難しいことではないのですが、まず、犬とあなたの相違を理解しなければいけませんし、犬の個性を歪めるべきでもありません。あなたとこれからしつける犬の間には、二つの道があるのです。あなたは犬の生活方法に順応しようとし、他方、犬を人間であるあなたの行動様式に慣れさせることです。
この犬と人間の相違が苛立ちの原因となります。しかし犬に対して怒ってはいけません。犬はどうして怒られたのかわからないでしょう。犬のいろいろな行動の動機をよく把握し、その行動を時にはやめさせ、弱め、あるいは強化したり、もっと素晴らしいものにしてやってください。犬の本能を失わせることは不可能ですが、本能に由来する行動を変化させることは可能です。
犬をしつけるということは、人と犬の相違をお互いに認め、周囲の人々にとっての調和と均衡を保ちつつ、人間社会の中で犬としての生活を送らせることなのです。しつけは犬の生活を豊かにし、人間との共同生活を容易にします。いうなれば、犬に品行を教えることでしょう。

トイレの始末はうまくいっていますか。
先生、ご心配なく。四つ折りの新聞紙を持って、いつも見張っています。ちょっとでもしそうになったら、パン!です。やってしまったら、すぐさま鼻をその中に入れてやり、それから戸外に出します。奴は悪事をしでかしたことを知っているのですね。態度でわかります。
そして何とか哀れみを請いますが、私に対してはそうはいかないのです。
かわいそうな犬!
生後4か月になるグロネンダール(訳注黒色長毛のベルギー・シェパードで、たまたま訳者の愛犬で
もある)は、甘やかされすぎて人に危害を与える犬になりました。別の生後6か月のニューファンドランド犬は勝手放題にさせたため、自分の意に逆らう人を噛む犬になったのです。そして、あるスパニエルはちょっと声を荒らげただけでお漏らしをするようになってしまいました。
これまでにどれだけの絨毯が汚され、椅子の脚が鶴られ、壁紙が引きはがされ、やむことのない吠え声に隣人が辟易し、郵便配達人が噛まれたことでしょう。
また、不十分な環境としつけ不足から、どんなに多くの犬が感電死し、車にひかれ、毒にあたり、異物による腸閉塞や腸穿孔になったでしょうか。好ましくない行動を直す目的で、どうしてそうなったか、そしてどうすればいいかが説明され、また何度もそれが繰り返されて、どんなに長い月日が過ぎたことでしょう。これらの行動は最初から注意すれば、簡単に避けることができたのです。
「また犬のしつけの説明ですか?」
そうです。しかし、今までのサイトと同じではありません。これは、犬の行動についてのサイトで、0から6か月までの犬がどうしてこのようにふるまうのか、また、それをどう扱えばいいのか、についての学術エッセーです。
では誰のためにり・ブリーダー(繁殖家)、訓練士、犬の飼い主、これから犬を飼おうとする人、そしてすべての犬の友人と犬自身のために。
ある問題を未然に防ぐことは、それが起きてしまってから矯正するよりはるかにやさしいのです。

攻撃的態度を直すより、最初からおとなしくしていることを教えるほうが容易です。ねじ曲がってしまった性格を直すより、均整のとれた犬に育てるほうが簡単なのです。
これから説明しようとすることはしつけであり、将来起きるかもしれない問題を未然に防ぐことです。

人間の性格は15歳まででだいたい確定する?犬は?

 

人間の性格は15歳まででだいたい確定する、といったらあなたはうなずきませんか?
では、犬の場合は?
犬は6か月でおおよそ人間の15歳に匹敵する成長を遂げます。つまり、その時までにどのように飼い主と過ごしたかが、犬の将来のほとんどを決めてしまうのです。一度性格をねじ曲げてしまうと、それを直すのは容易ではありません。
人を噛む、無駄吠えする、物を壊すなどの好ましくない性格の素地は、子犬の時にはぐくまれます。また、本書によれば、恐ろしいことに母犬の胎内にいる時の外部の影響も無視できないのです。
喜ばしいことに、日本に於ける飼い犬(というより飼い主)のレベルは著しく向上しました。
また、ペットブームを反映して、書店には非常によく書かれている犬のしつけの本が見られるようになりました。ただ、欧米と比較して、一部の獣医師、訓練士、そして一般の人々の犬の行動心理に対する知識はまだ十分とはいえません。いくら「お座り」「伏せ」が完全にできても、先ほど述べた好ましくない性格を持っていれば、通常の飼い犬としては失格なのです。
つまり、しつけに於いては犬の行動様式、心理を十分理解し、それをうまく導き、人間の生活様式になじませることが最も大きな課題であり、それは「お座り」などを命令する以上に重要な場合があります。
このサイトは犬の行動心理一般から始まり、妊娠中の母犬の扱い、新生児時代にブリーダーがなすべきこと、そして子犬の選定方法としつけの基本を、行動心理で裏づけながら説明しています。